お見合いパーティー体験小説 MAX clip
鏡に映る頼りなさ
「はぁ、ちょっと気分が乗らないな。」トイレに行くフリでデスクを離れる。ろうかをゆっくり歩きながら気持ちをクールダウンさせる。
今の仕事を投げ打ってやりたいことが見つからない。それなのに投げ出してしまいたい自分。論理的に破滅する考えだとわかっている。気持ちだけがもがいて苦しい。洗面所で顔を洗う。鏡に映った自分を見て泣きそうになる。なんとも頼りなさげな姿写しだ。
自信のなさが体中から発せられている。「吹けば飛んでいきそうやな。よわっちい。」「これじゃ誰も相手にしないわ。仕事相手として頼りないってのは最悪やな。見た感じで自信なさげやもんな。」毎年、人事の人と面談があるが、要は面接だ。クリアできなかったことに疑問をもっていたが今なら納得できる。恋人すらいないことも単に縁がないだけと思っていたがなんのことはない。真剣に探してこなかっただけだ。
「本当は欲しいけど、なんとなくあきらめてるもんな。」「そのくせ、できたらいいなぁなんて。動きもしないでお祈りか。」考えが甘すぎる。「このままではダメだ。」何度も心で繰り返したセリフをまた繰り返す。
「動いていないからダメだ。」動くというセリフは初めてだった。
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